方言のページ

昔からのことば

私は東北の山村から発生しました。
東北弁にもいろいろあります。
日本海側は京言葉に似た丸い響きがあり、いっぽう津軽地方の言葉は私もよく判らないところがあります。
ここでは私の地元の言葉を集め、地方文化の継承に寄与する次第。
な~んて、な。

ア行  カ行  サ行  タ行  ナ行  ハ行  マ行  ヤ行  ラ行  ワ行

■ア行
あかめだら 擦りむいて血だらけなさま
あぐど かかと
あじゃら 乱暴だ、雑な
あめる 食べ物が(腐敗して)痛む、食べられなくなる
あんつこど 心配事、考え事 ◆あんつこどばりして・・・ ~考え事ばかりして・・・
いづい しっくりこない、シャツを後ろ前に着た感じ。
うざねはく 苦労する、骨折りなことだ ◆うざねはがせな ~何とも骨折りなことだ。
うるかす 水につけておく
おがる 育つ、大きくなる ◆わらわらおがる ~どんどん大きくなる。
おしょす、おしょすぃ 恥ずかしい ◆おらおしょす。 ~私恥ずかしいわぁ。
おだつ、おだってる (遊んで)ふざける、ふざけている ◆あんまおだづな ~あまりふざけるなよ。
おどげ あご
おめなすい、おめなすぐ とても、非常に
おら おれ、私、自分 ◆おらやんだ。 ~私はいやです。
■カ行
がおる 疲れる
がせ(っこ) 体力 ◆がせっこねえど ~体力がないなあ。
かばねやみ ものぐさ、面倒くさがり
きしゃまる 終わる、行き詰まる ◆こいづは、もぅは、きしゃまったな。 ~これはもう終わったな。
~この人はもう死んだも同然だな。(*_*)
きゃっちょなぎ 「ケンケンパ」のこと
きゃっちょむくれ
(きゃっちょむぐれ)
(手袋など)裏表が反対なさま。
きゃっぱり 川や水たまりに足を突っ込み靴がビチャビチャになること ◆きゃっぱり食った。
くひた 首、首のまわり ◆くひたさめ。 ~首のあたりが寒いなあ。
げえね 興ざめだ、つまらない
ごしぇっぱら 腹の立つことだ、腹立たしい
こえー 疲れた、疲れる
ごしぇやぐ やきもちをやく
こっぱしい (こどもが)たくましい、体力がある ◆ぜえぶこっぱしぐなったごだ。 ~ずいぶんがっちりしてきたわねえ。
■サ行
じゃごたろ ごろつき、
しゃで 弟、舎弟
すみる 凍る
せづねぇ(からせづねぇ) (子供などが)まとわりついて離れず、うるさい感じ。 ◆からせづねぇなあ
そびぇっこ 甘えん坊 ◆こいづはまぁず、そびぇっこだ。 ~ この子は、本当に甘えん坊だ。
■タ行
だってな
ちょす いじる ◆あんまちょすな。 ~(猫などを)そんなにいじらないで下さい。
ちょんてる (犬が)座ってじっとしている、ちょこんと座っている様子。 ◆ちょんてろ!

◆ちょんてなさい!

~(犬に)おすわり!

~(子供に)座ってじっとしてなさい

でごつけどん へそまがり、文句言い
てそづらしぃ
てぇほ うそ、ホラ ◆このてぇほかだり!  ~このうそつきめ!
■ナ行
なんたらや
なんだっけなや
なんでがしぇ
ねまる 寝る、(犬が)伏せる ◆ねまれ! ~(犬に)ふせ!
のっこりさっけ 山盛りの様子、たくさんある様子
■ハ行
はかおり
はかあがり
はったぎ いなご
はっけ(ひゃっけ) 冷たいこと。風呂で天井からの水滴が当たった感じ。
はちゃはちゃっつ
はりゃで ~のせいで
びっき
ひづる からかう
ふんどる (ぬかるんで)足が取られる
ぶんのごど
べぇらぼっぽり いきなり、前触れもなく
ほでね 理解できない、わからない
ほどる 暖まる、暖かくなる
■マ行
まがってみる 様子をうかがう、柱の陰からそっと見る感じ。 ◆まがってみでこ。  ~様子を見てこい。
まけ (家系など)本筋の、
まで 丁寧な、作業が細かいさま
まなぐ 目、眼(まなこから?) ◆まなぐかいぃ ~目がかゆい
■ヤ行
やんだ いやだ ◆おらやんだ ~私はいやです、いやだと思う。
やしゃね やきもきする、はらはらする
よれげぇる 疲労困憊する
■ラ行
らっつぁくっつぁね とりちらかっている、混乱している、
らづもねぇ
■ワ行
わらわら どんどん、あっという間に ◆おめえ、わらわらおがったど。 ~おまえ、どんどん大きくなったなあ。

東北弁は田舎者の代名詞のように扱われてきました。今では地元を離れ、いわば部外者としてこの
事象に改めて出くわすと、何と身勝手な扱われようだと思う反面、でも仕方ないかなと思う面も
あります。
文化が東京一辺倒のためでしょうか、自らの文化や独自色へのこだわりが薄い感じがします。
圧倒され続ける日々が長いのがいけませんな。これは早く脱却しませんと。
ギスギスしたようないわゆる「キツい」人間関係というのはなくて、これはとてもよい。
私は東北は好きですが、東京や関西、北陸などに暮らしてみて、その良さだけでなく物足りなさも
感じます。